今回はサイバーパンク2077の本編が始まる前の物語についてご紹介します。
ゲームの本編開始時、サイバーパンクの世界がどのような軌跡を辿ってきたのか気になる方はぜひご覧ください!
ストーリーをより深く理解したい方も暇つぶし感覚で読んでみてください。
本記事の内容はサイバーパンク2077のワールド・コンペンディウムの内容を転記したものになります。
ナイトシティの誕生
すべては一人の男、リチャード・ナイトが抱いたビジョンから始まったーー貧困、犯罪、そして中央集権化された政府による息苦しい規則の存在しない街。
そして何より、市議会に巨大企業の面々が名を連ねる街。
何故”企業”なのか?
それは、何十億ユーロドルも稼ぐ企業を経営できるのであれば、街のひとつなど児戯に等しいからだ。
陽気なカリフォルニア、巨大企業、最新鋭のテクノロジーーー問題が起きる要素など何ひとつない…
暴力の歴史(1990〜2020年)
1990年から2020年までの間に、二度の中米戦争、三度の企業戦争、さらには軌道上の戦争が勃発し、その被害はアメリカだけではなく、世界の隅々にまで及んだ。
戦争の規模は戦いを経るたび大きくなり、その結果サイバーウェアの需要が高騰することになる。
そして戦争がその爪痕を残すなか、大自然も牙をむいた。
人類による地球資源の容赦ない搾取が、未曾有の災害を引き起こしたのだ。
酸性雨や砂嵐、砂漠化ーーそして数々の薬剤耐性病原体の出現(自然発生と、企業の研究所で作り出させたもの両方)。
我々の知るアメリカは消滅した。
民主主義は崩壊。
アメリカの各州は次々と合衆国から脱退し、自由国家を宣言した。
世界の金融市場は空前の経済危機で壊滅し、中東の核戦争により大気中に放射能を帯びた灰が撒き散らされ、地球全体が毒性の砂ぼこりに覆われた。
だがこれはほんの始まりにすぎない。
第四次企業戦争(2020〜2023年)
2023年8月20日ーー学校に通うすべての子供たちの頭に刻み込まれる日付だ。
ナイトシティの中心で核爆発が生じ、アラサカ社の北米本部であるアラサカ・タワーが壊滅、アラサカとミリテク間の第四次企業戦争勃発の引き金となる。
爆発に巻き込まれた数千人が即死し、日が経つにつれて死傷者は数万人規模に膨れ上がった。
さらに、被ばくによる正確な死亡者数は依然として不明のままだ。
同じ頃、伝説的ネットランナーのレイシィ・バートモスが死亡し、彼の置き土産が世界を混乱に陥れる…
彼の死と同時に、サイバー空間に幾千ものウィルスやマルウェアが撒き散らされたのだ。
サイバーセキュリティ企業であるネットウォッチは被害の拡大を抑え込むことに失敗し、世界の株式市場は急落、国際貿易は停止、そしてワールド・ワイド・ウェブは危険な無法地帯と化した。
余波(2024〜2035年)
世界の反応は様々だったーーアメリカ合衆国大統領エリザベス・クレスは全国に戒厳令を敷き、ミリテクを国営化することによって、ある程度の秩序を取り戻すことに成功する。
一方で、日本及び欧州各国は自国が抱える問題に手一杯で、”自由の国”で起きていることにはまったく注意を払っていなかった。
ネットウォッチは”開かれた”ネットと、バートモスの攻撃によりサイバー空間で激増した不良AIを隔てる防壁「ブラックウォール」を築いた。
一般市民は安全と引き換えに、ブラックウォールの向こう側に存在する膨大な知識と情報から隔離されてしまう。
企業は農地を強引に私有化し始め、行き場を失った人々は各地でグループやクランを結成。
一か所に留まることなく、常に移動を続ける彼らは必然的に運送業を生業とするようになり、やがて州を跨いだ交易ルートを支配した。
数十年に及ぶ大変動と強制退去は、間接的に新たな”社会階級”ーーノーマッドを生み出すことになったのだ。
復興と統一(2035〜2070年)
アメリカの各都市は再興に取り掛かった。
ナイト・コープは放射能の汚染区域で働くことに同意する者に、全身のサイバーウェア転換を無料で提供。
また、急増する人口の需要に応えるため、瓦礫の山から無数のメガビルディングが生まれた。
ネットウォッチの厳しい監視の下、サイバー空間はベールに覆われ、その構造がさらに複雑化ーーネットランナーが空間内を自由に動き回ることは極めて難しくなり、ワールド・ワイド・ウェブは完全に過去のものとなる。
独立州を再び一つの旗の下にまとめようと、新大統領のロザリンド・マイヤーズはミリテク社の力を借りて最後の戦争、いわゆる「統一戦争」に乗り出す。
テキサスとナイトシティ率いる北カリフォルニアが唯一抵抗の姿勢を見せ、ナイトシティのルシアス・ライン市議はアラサカ社と取引し、同社の巨大空母がコロナド湾に到着。
それを受け、マイヤーズ率いるNUSA(新合衆国)は退却を決断した。
近年(2070〜2077年)
対立していた各州はテキサスを除いて統一条約に署名し、戦争は終結を迎えた。
一方、ナイトシティは新合衆国から独立した自由都市となる。
ナイトシティの新市長となったルシアス・ラインはアラサカ社に市議会の議席を与え、2023年以来再び、日本の巨大財閥がナイトシティに迎え入れられた。
同社はその後、かつてアラサカ・タワーがそびえ立ったコーポレート・プラザに本部を再建し始める。
ナイトシティでは再び資本が”自由に”流れ始め、富裕層はジェットバスで、貧困層は狭いカビだらけのシャワーでそれを実感するようになった。
以上、今回はサイバーパンク2077の本編が始まる前の物語についてのご紹介でした!
サイバーパンク2077の世界設定はもともとTRPGの「Cyberpunk 2.0.2.0.」という作品が元になっています。
なんとこのルールブックが発売されたのは1990年です!
そんな前からナイトシティの世界設定は出来上がっていたんですね〜。
こちらの記事で更に詳しいサイバーパンクの歴史を知ることができます!
プレイ前に読みたい「サイバーパンク2077」前史・徹底解説。英雄ジョニー・シルヴァーハンドの足跡から“暗黒の未来”を振り返る
それでは今回はここまで!
ではでは〜♪( ´▽`)
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